交通事故の損害賠償請求と使用者責任

交通事故の損害賠償請求には使用者責任があります。使用者責任は不法行為責任の特殊な類型の1つです。使用者責任はどのような法的責任なのかについて把握しておくと、もしもの事故などのときの場合に役立つことが考えられます。交通事故の被害にあった場合の被害者は、民事責任を追求することで加害者などに損害賠償の請求をすることが可能です。その根拠の基本となるのは不法行為責任であり、基本的に直接的な加害者を想定してつくられています。交通事故の場合は自動車の運転者などが不法行為責任を負担するのが基本です。不法行為責任には、特殊の不法行為と呼ばれる特別な不法行為責任がいくつか設けられていますが、その1つが使用者責任です。この使用者責任に関する知識を理解することで、損害賠償請求を行う場合にも加害者と被害者に問わずに役立てることができます。

任意保険加入者は交通事故の損害賠償も怖くない

交通事故の加害者になってしまうと、損害賠償を請求されることがあります。大きな事故になればなるほど、損害賠償の額も大きくなっていくので怖いですが、きちんと任意保険に加入をしていれば、人生を棒に振ってしまうことはなくなります。任意保険というのは、強制保険とは違って加入が義務付けられていません。ですから加入をしなくても罰則はありません。しかし、無制限に保険金が出されるのは、任意保険だけです。強制保険では3000万円までしか補償されることがないので、多くの人が任意保険に加入しています。だいたい車に乗っている人の8割から9割は任意保険に加入しているというデータがあります。任意保険なら、交通事故を起こしてしまったとしても金銭的に困ることがなくなります。ただ、それでも刑事責任は問われることがあるので要注意です。

交通事故の損害賠償額算定の三通りの基準

交通事故の当事者となってしまった場合には、過失の割合によって損害賠償責任を負う事となる訳ですけれども、その算定基準は実は三通り存在します。本来であれば一つの基準に基づいて、算定するべきであると考えるのが、正論とも感じますけれども、そこに影響を及ぼすのが被保険者に代わり、示談交渉を代行する損害保険会社という存在です。三通りの算定の基準とは「自賠責基準」「任意保険基準」「裁判所基準」になり、被害者救済を目的とした自賠責基準が、最も最低限の算定額となり任意保険基準は、補償範囲を広げてはいるものの、自賠責基準に近い算定額となっており、本来得られるべき最も高い算定額となりますのが、訴訟に於ける過去の判例に基づいて算定された、裁判所基準という事になります。しかしながら、大部分の交通事故の当事者は、任意保険基準で示談をしているというような、実情があります。